S1Hの作例や作品を紹介するエントリです。公式の映像からSNSでやりとりさせて頂いている方の映像も含めて紹介いたします。映像的な観点で共通して言えているのは、その解像度の高さと手持ちカットの止まり方だと思います。そして、グレーディングこそ異なりますが人肌の美しさは参考になると思います。
まずは公式の動画から。暗部はやや締めたルックでややビデオガンマに近いトーンで仕上げられている印象です。
LUMIX S1H ショートフィルム「KITSUNE」シネマトグラファー 酒井洋一氏【パナソニック公式】
ワルボイさんの家族のなんとも心温まる映像です。
"100Days Celebration"【LUMIX S1H】
トモさんのS1Hの一発目の映像です。
UENO Traditional & Multinational City [ Panasonic S1H ]
先日のエントリで紹介したガイプロモーションの照山さんの映像
Lumix S1H 1St. Footage 「FIX三軒茶屋」(No tripods.)
ついでに私のも紹介させて頂きます。作例的な意味合いもあり、多くのカットではRec709に近い極端なグレーディングはせずに仕上げています。V LogとCineLikeD2のプロファイルのみで撮影。グレーディング(というかトーン調整程度はDaVinciで行いました。)
ここから2本ばかり海外の映像を。いずれもティール&オレンジ的なルックです。シャドーの描写からしてV Logでの撮影とグレーディングがされていると思います。
Panasonic LUMIX S1H | Real World Cinematography in 4K | Hands on Review | Teaser
こちらもガッツりシネマティックな映像。ルックはややナチュラルですが渋めの好きなルックです。(埋め込みは許可されていない映像なので直接Youtubeでご覧ください。)コレ見るからに結構なカットがアナモフィックレンズで撮影されています。
Kepler 138 | Shot on LUMIX S1H
S1やS1Hの素の映像に関して言うなら「ナチュラル」であることに尽きると思います。意外とこのナチュラルさというのは重要でグレーディング素材として如何様にでも化けさせる事ができる懐の深さを兼ね備えていると考えることができると思っています。
私はよく映像を見ていて「あのメーカーのカメラだよね?」と思う映像は結構あります。結果、9割方は当たっている事が多いです。手軽にそれらしいルックを求めるならそれぞれの個性がある、それぞれの人が好きなカメラで撮影するのが良いと思いますし、それはそれで良い事だと思います。
ですが、メーカーの思うルックがベースになっている機材を私は「おもしろくない」と感じてしまう天邪鬼なので、素材としてのルックはナチュラルであることを重要視しています。
反面、色に関しては極端な特徴が無いのがS1系の映像なのだと思います。(これはディスっているわけではなく、正確に再現する思想がメーカーの思想で素晴らしい点だと思っています。)
改めて上記の映像を見ると、それぞれルックが全く異なっていることが分かります。それぞれの好きなルック、あるいはクライアントの要求を満たすルックに仕上げているのだと思いますが、素材は如何様にでも変化させることができるという点では共通していると思います。(RAWではないので限界はありますけどね)