LUMIX S5のProResRAW対応アップデートでRAW動画に初めて触れたと言う方は多いと思います。
ですが、現状、ATOMOS NINJA V Ver10.54とApple Final Cut Pro 10.5の組み合わせでは現状少し制限があるので、ここに記載しておきたいと思います。最後に追記しましたが、この現象はNINJA Vのファームアップで解決された様です。次週、早速これで映像が安心して撮れます
ATOMOS NINJA V Ver.10.54ではホワイトバランスの設定を行う事ができない
以下はLUMIX S1H + Ninja Vで撮影した映像をFinal Cut Proに読み込ませた状態のインスペクタです。インスペクタ上のタブ「設定」を選ぶと「本来」は露出とホワイトバランスを設定する項目が現れます。
S1Hのデータ読み込み時のインスペクタ（NINJA V Ver.10.54）
S5のデータ読み込み時のインスペクタ（NINJA V Ver.10.54）
RAWで撮影する際のメリットの一つは色温度設定を撮影後に変更できる点に有ります。多くのRAWはベイヤのR/Gr/B/Gbのデータを独立保持した状態で保存されます。輝度と間引かれた色情報を分離した後で圧縮を行う汎用フォーマットとは異なり、基本的にはWB調整を行う前のデータを保持していますので撮影後にホワイトバランスを好きに調整する事が可能となっているという認識です。（BRAWはベイヤ情報は保存されないという認識）
ですが、残念ながら現状のLUMIX S5 + Ninja VでのProResRAW撮影データをFinal Cut Proに読み込ませてもホワイトバランスの設定項目は現れません。
これはお友達のワルボイさんがツイートしてるのを見て私も気付きました。
設定同じはずなんだけどどうして？🤔
— ワルボイ/WORLD BOY ch (@world_boy_ch) December 3, 2020
S1Hのファイルでは色温度調整する"温度"が出てS5のは出ない？🤔
電子接点ないレンズだから？#ProResRAW pic.twitter.com/V2pi9fMSP8
と言うか、私がまだS5のProResRAWで真面目に撮っていないのがバレバレですね。。。
ProResRAWが撮影できると言ってもいろいろある
現状ProResRAWの撮影ができるカメラと言うのは増えてきたものの、実はホワイトバランスを調整できるのはPanasonicのカメラとZ CAMのみとなっています。
SIGMA fp、Nikon Z 6/Z 7やFuji FilmのGFX100もNinja Vと組み合わせてProResRAWで収録できるものの、ホワイトバランス調整は出来ないと言う仕様になっています。
詳しくは下記Appleのサイトをご覧ください。
とは言え、現状のLUMIX S5のNinja VによるProResRAWデータそのものがWBバランスに対応していないのか、それともFinal Cut自体が対応出来ていないのか何が悪いのかは切り分け出来ていません。原因はS5かNinja VかFinal Cutかいずれかにはあるはず。。そもそも仕様の可能性もあります。
→結果から言ってNINJA Vの不具合だった模様
とはいえ今までの流れから考えてLUMIX S5のProResRAWデータは自由にホワイトバランスを調整できる様になると思いますので、これは何らかの不具合だと推測しています。とにかく、今はホワイトバランスを調整するなら、カラーホイール上で誤魔化して調整するしか対応方法はない様です。
→当然、インスペクタから変更が可能となりました
上記の事から、残念ながら、現状ではフルにその能力を発揮出来ないわけでは有りますが、まぁ日中屋外とかだったらホワイトバランスは決め打ちで撮影すれば良いだけです。いずれ遠くないうちにWB調整可能になる日が来ると思いますので、楽しみに待っておきたいと思います。
2020.12.7更新情報
ATOMOSからファームウェアVer.10.56が公開されていましたので、早速こちらを試してみました。
実は一つ前のVer.10.55は最近ATOMOSが公開を取り下げていたため、試せなかったのですが、こちらを試すと。。。
S5のデータ読み込み時のインスペクタ（NINJA V Ver.10.56）
いけた！てな訳でめでたしめでたし！
筆者:SUMIZOON
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