Lマウントカメラ情報局

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LUMIX S1でS1H同等の6K30p10Bit動画が撮影できる?

googleフィードで流れてきた下記のブログですが、これについて書きます。

6Kフォトの紹介記事

www.filmkit.net

 簡単に紹介するとS1でもS1H同様にS1Hと同様に、ビデオは5952×3968の3:2アスペクト比で記録可能、S1もS1Hと同様にデュアルネイティブISOだという内容。

 まずは5.9K撮影の件。

 んん?マジで??と思って試したのですが、これ5184x3456の間違いじゃないですかね?

 いわゆる4K/6KフォトはH.265の10bit記録が可能で実質的には音声も記録されるスチル的な動画撮影機能の一つだという理解です。そもそも発売時からコレは出来ます。

 S1の場合は10分の連続撮影時間の制限はありますが、3:2の30p ドットバイドットの5184x3456という解像度で撮れる撮影方法です。ですが、S1の水平解像度はもともと6Kありますので、実質的にはx1.15クロップで撮影されることになります。それでも高解像度で撮りたいという方は、このモードで撮るのがよいかと思います。

 ただし、後述の様にGH5同様あまり解像度が上がらないかと想像しています。

意外と知られていない4K/6Kフォトモードでの高解像度動画撮影

 4K/6Kフォトはいわゆる動画フォーマット(H.264/H.265)撮影を行い気に入ったコマをスチルとして書き出すモードです。ひたすらバースト撮影を行い決定的な一枚ってのを後から選ぶ撮影方法です。スチルを切り出す際には便利ですが、私のような動画屋さんとしては通常の4K動画撮影でPC上でスチル切り出しを行っています。メーカさん実装してもらってるのにごめんなさい^^;

 この高解像度撮影方法はGH5ユーザーの間では結構有名な裏技ではありますが、この撮影方法は「フォト」と言いながらも「音声」までちゃんと記録されていますので動画撮影に使ってしまおうという寸法になります。

 撮影方法は簡単で、4K/6Kフォトのモードにモードダイヤルを入れて撮影するだけです。

f:id:sumizoon:20200510233252p:plain

 さらに6K連写(S/S)にしておけば、シャッターを押して撮影開始、もう一回シャッターを押せば撮影終了という普通の撮影方法に設定することが可能です。

f:id:sumizoon:20200510233323p:plain

で、これで撮影したデータをファイルプロパティで見るとこうなります。


 

f:id:sumizoon:20200510232911p:plain

 解像度は5184x3456です。一般的な4Kは3840x2160なので一見「すげー解像度が上がった」ように見えますが、これはドットバイドットの解像度で1.15倍にクロップされて撮影されています。

 いわゆるオーバーサンプリングされていない状態の解像度ですので、等倍で見てもいまいち解像感は無いと思います。

 それでも解像度高い方がいいぜ!って方はこの撮影方法がよいかもしれませんが、以前GH5で検証した際には「通常の4K動画撮影時よりも思ったより解像度が上がらない」というのが私の感想でして、以降6Kフォトモードでの動画撮影はやらなくなりました。

 さらにファイルプロパティを深堀してみましょう。DaVinciに突っ込んでビット深度を見てみるとこれがH.265の10Bit記録であることが分かります。しかもちゃんとドロップフレーム(29.97p)なんや。。。やっぱ完全に動画フォーマットです。

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 ここでふと、もしかして4Kフォトモードの60p記録ってこれと同じH.265の10bitモードで記録されるんじゃ?!と思い確認してみましたが、残念ながらH.264の8bit記録でした。(まぁ当たり前か。。。)

「まとめ」になっていない「まとめ」

 まぁ4K/6Kフォトが動画撮影として使えなかったという個人的な感想はGH5での話なので本当にS1でもそうなのかは今後もう少し検証してみたいと思います。

 GH5では6Kフォトの際はV-Log Lの撮影が出来なかったというのも使わなかった理由の一つですが、S1の場合はV-Log撮影も可能になっており、ちょっと気にはなります。

 なお、この引用したブログのS1もデュアルネイティブISOである点についてですが、S1はマニュアルでのネイティブISO切り替えはできませんし、メーカーは明確にデュアルネイティブISOはうたっていないものの、V-Log撮影を行っていると明らかにISO4000でノイズ感が変わるのが分かります(フロアノイズが全く違います)。

 なので夜間撮影では3200を避けて4000をベースにしてきました。それで明るい場合はやっぱり3200を避けて2500以下を使うという撮影方法です。

 下の写真はピーキングを最大にしてV-Log撮影した際のノイズ感はISO3200=ISO12800となります。

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左からISO3200/4000/12800

 つまりはISO3200よりもISO4000とかで撮った方が低ノイズだと言えます。私のV-Log撮影時の実使用感覚ではISO3200=ISO6400+です。

 長時間録画が出来ない、5.9K/6K撮影が出来ない、10bitの4K60pフォーカストランジションが出来ないなどの制限はありますが、S1はオプションを購入すればV-Log撮影も可能であり、S1は動画撮影を行う機種として非常のコストパフォーマンスに優れていると言えるかと思います。カラーサイエンスも基本的な所に違いは感じませんしね。

 なお、スチルではS1Hよりも光学ローパスレスですので、解像感が高くスチルと動画を両立させる機種としてはかなりコスパが高い機種だと言えますし、動画専用機材としてもS1はかなり魅力的であると感じています。値段も少しこなれて来た感がありますしね。

以前ウチで撮影した作例をついでに貼っておきます。


【LUMIX S1】Osaka International Airport in August


LUMIX S1 Vlog Firstlook


LUMIX S1の今更?誰得?なレビュー


[LUMIX S1] Dance with Nocturne

筆者:SUMIZOON

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